分断を生まず、収益を最大化する組織のつくり方-海外スタートアップトレンドまとめ-
日本では浸透していない役職「CRO(Chief Revenue Officer=チーフレベニューオフィサー)」を担う人を増やし、このポジションを当たり前にしたいという狙いをもって運営しているCRO HACK。
今回は、海外のCROや事業成長戦略に関するトレンドをまとめてお伝えしていきます。
収益性の高いビジネス・組織をつくるための参考にして頂けたら嬉しいです!
最初のトピックスは、RevOpsレベニュー・オペレーションズに関してです。
RevOpsレベニュー・オペレーションズ設置会社の増加
海外BtoB企業では、成長を加速させるためにレベニュー・オペレーションモデル取り入れる企業が増えています。RevOpsの導入組織は年々拡大しているデータが示されています。
こちらの記事は、RevOps(レベニューオペレーション)の最新動向を理解することができます。
RevOps(レベニューオペレーション)のトレンドは、The Modelに代表されるセールス、マーケティング、カスタマーサクセスなどの職種同士で連携が取りにくくなっている…といった課題を抱えている組織が増えていることが要因として考えられます。
組織がこのように変化してきているイメージです。
収益管理=レベニューオペレーションを専任で担う人・組織を置くことで上記の課題を解決していきます。
日本企業でも、このような課題を抱えている営業、マーケティング、カスタマーサクセス担当者が多いのではないでしょうか。
RevOpsレベニュー・オペレーションズ設置会社の増加の背景を正しく理解するために、「Revenue Operations: The Ultimate Guide to RevOps and RevOps Benchmarks」記事の中から、理解しておきたいトレンドのポイントを引用します。
要約①RevOps機能を有する企業は15%増加トレンド
要約②RevOps機能を導入した企業の13%が売上への貢献実感
ここまでの内容で、レベニュー・オペレーション部門の設置をする動きが海外BtoB企業で増えていることが理解できました。
続いて、この領域の人材が、どのような役割やスキルセットが求められているのかを、海外SaaS企業の例をもとに理解を深めていきましょう。
AsanaのRevenue Operations責任者
ワークマネジメントツールで急成長を遂げるAsanaのRevenue Operations責任者はどのような役割が求められているのでしょうか。
実際の求人を要約してご紹介します。
求められるのはビジネスプロセス全般に関わることであり、営業・開発・カスタマーサクセスと組織を横断して最適化を求められていることがわかります。
日本国内でもOpsの職種を設置するスタートアップが増えてきています。
Sales Opsという言葉が使われていますが、決してセールスフォースの組織浸透といった意味ではないことがポイントです。
あくまで「重要度は高いけれど、緊急度の低い課題」を解決し、全体最適を図っていくための職種であることは押さえておきましょう。
下記のSmartHRがOps職種に関して解説している記事がわかりやすいです。
レベニュー・オペレーションを牽引するCROの役割
Asanaの例からも、収益に対する責任をもち、事業全体をコントロールできる人材が求められていることがわかります。
ここで、改めてCRO(最高収益責任者)の役割を確認しておきましょう。
ご紹介してきたRevenue Operations責任者の中で、CRO(最高収益責任者)として組織全体をマネジメントする人材はこれから増えてくることが予測できます。
最後にCROの最新トレンドをご紹介します。
CRO(最高収益責任者)の権限を広げるVox Mediaの事例
Verge、Vox、SB Nation、Polygon、Eater、Curbedなど、複数のバーティカルメディアを所有し、ワシントンとニューヨークに拠点があるメディアカンパニーVox Media,incはビジネスモデル変革のためのCROライアン・ポーリーの役割を拡大しているとのことです。
Voxは事業買収を繰り返して成長をしてきており、各メディアのデータ統合、データを生かした収益モデルや計画の見直しの責任をライアン・ポーリーに集約しています。
このように部分最適が進み、収益責任が曖昧になりやすい課題に対して、CROに責任・役割を集約する動きは今後加速する可能性が考えられます。
CROに求められる思考に関しては、こちらの記事でまとめておりますので、参考にしてみてください!
CRO海外トレンドまとめ
海外のトレンドを読み解くと、下記の傾向を理解することができます。
ぜひ、上記のトレンドも参考にした上で、収益・事業成長から逆算した組織づくりに活かして頂けましたら幸いです。
最後まで読んでくださりありがとうございました!