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マーケティング戦略策定のフレームワーク-使命を達成するための戦術はこれ!

こんにちは、CROHackです。

3C・4C分析やSWOT分析、PEST分析など様々なフレームワークがありますが、それらを一度も見聞きしたことのない方は少ないのではないでしょうか。
一方で、理解していても実務で活かせない、どのようなシチュエーションで使えばいいのかいまいち分からないというビジネスパーソンも意外と多いのが実情です。

フレームワークは活用方法をしっかりと理解したうえで、目的やタイミングに応じて使い分ける必要があります。事実、自社・競合分析やユーザー心理の把握にはフレームワークを活用するのが効率的で確実です。フレームワークを活用することで、情報が整理され、今後のマーケティング戦略が見えるようになり、次に打つべき施策が見えてくるはずです。

そこで今回のnoteでは、マーケティング戦略を策定するうえで活用できる基本のフレームワークをご紹介します。また、フレームワークを活用するメリットや懸念点など、基本となる情報についても言及したうえでフレームワークをご紹介します。

-マーケティング戦略策定にフレームワークを活用するメリットとは

まずは、マーケティング戦略の策定にフレームワークを活用するメリットついて解説します。

<戦略を効率的に設計できる>
フレームワークは、ビジネスパーソンが営業やマーケティングなどの場面で再現性のある成功を収めることを目的に開発されたものです。洗練されたフレームワークを活用することは、独自の理論で思考を重ねるよりも圧倒的に効率的といえます。

また、マーケティング戦略は自身の経験論やポジショントーク、希望的観測が折り混ざってしまいがちです。そのため、フレームワークを活用して自社・競合の情報やポジション、そして自身の考えを整理することによって、客観的な戦略を策定することが可能になります。

<戦略が整理され、見直しやすい>
フレームワークを活用して策定されたマーケティング戦略は、決められた方式に整理された状態で情報が残ります。一歩止まって改めて戦略を振り返る際や、思ったようにうまくいかず戦略を練り直す際にも、フレームワークにより整理された既存戦略が残っていることで、見直しがしやすいというメリットがあります。

<課題が明確にでき、説得力のある提案が可能>
フレームワークで情報を整理しておくことで、自社の強みや競合優位性、顧客の求めているモノを把握した状態で顧客へアプローチすることができるため、説得力のある提案が可能になります。顧客のニーズにピンポイントで提案ができれば受注率が格段によくなるうえに、予算の都合などで失注した場合にも顧客に悪い印象が残っていないため、タイミングを見てリプレイスで入り込める可能性を残すことも可能です。

-マーケティング戦略にフレームワークを活用する場合の懸念点

反対に、マーケティング戦略の策定にフレームワークを活用する懸念点について見ていきます。

<戦略が限定され、新しいアイデアが生まれにくい>
フレームワークの最大のメリットは情報が整理されることですが、裏を返すとその戦略に縛られることになるため、新しいアイデアが生まれにくくなってしまう可能性があります。
冒頭でも触れたように、フレームワークの目的を理解しておく必要があり、なぜそのフレームワークを活用したのかを念頭に置いておくようにしましょう。

<種類が多く、使い分けが難しい>
フレームワークには歴史があり、今でも多くのフレームワークが新たに開発されています。使いこなすことができれば非常に便利なフレームワークですが、種類が多いが故に使い分けが難しく、今活用すべきフレームワークを正確にすべて覚えておくのは非常に困難です。

そのため、多くのシチュエーションで活用できるフレームワークをまずは使えるようにしたうえで、新たなフレームワークを必要に応じて取り入れていくのがおすすめです。

-マーケティング戦略の代表的な4つのフレームワークと活用方法

上述でも説明した通り、さまざまな種類のフレームワークがあるなかで、特によく活用される代表的なフレームワークの活用方法・分析が必要なシーンについてご紹介します。
今回は、以下の4つのフレームワークをご紹介します。

・3C分析
・AIDMA&AISAS
・5W1H
・SWOT分析

また、フレームワークを活用する目的や、出される結果から注目すべきポイントについてもご紹介しますので、セットで覚えていただければと思います。

<3C分析>
3C分析は、「Company(自社)」「Customer(顧客)」「Competitor(競合)」の3つの頭文字からきているフレームワークで、これらの関係性を整理することで市場の環境や自社・競合の強みと弱みなどを客観的に分析することができます。

Company:売り上げや利益、市場シェアなどの情報をまとめ、自社ならではの強み・弱みを分析する
Customer:顧客の属性(会社規模・業界など)やターゲットの特徴、顧客の顧客(エンドユーザー)を分析する
Competitor:わかる限りの競合の売り上げや利益、市場シェアなどの情報をまとめ、どのような戦略なのか、自社よりも優れている部分などを分析する

3C分析をすることによって、ビジネスの基本となる自社・顧客・競合の三角関係を作ることができるため、自社が狙うべき市場や顧客、どのような施策が最適なのかといったマーケティング戦略を策定することが可能です。
マーケット全体から自社を分析する際には、3C分析を活用しましょう。

<AIDMA&AISAS>
AIDMA(アイドマ)とAISAS(アイサス)は、消費者の購買プロセスを分析する際に利用します。

AIDMAは、1924年にサミュエル・ローランド・ホールが著書の「Retail Advertising and Selling」で提唱したフレームワークで、消費者の購買プロセスを以下の5つのステップに分解したものです。

Attention:認知
Interest:興味
Desire:欲求
Memory:記憶
Action:行動

これらを自社の顧客・ターゲットに当てはめて考えることで、最適なマーケティング施策・営業手法などが見えてきます。

対してAISASは、2005年に大手広告代理店の電通が提唱したフレームワークで、AIDMAをインターネットでの消費者の購買プロセスにアレンジしたものになります。

Attention:認知
Interest:興味
Search:検索
Action:行動
Share:共有

検索の発達によって消費者自身が記憶をする必要がなくなり、SNSなどの発達によって消費行動後に共有するまでがプロセスに含まれています。
AISASを活用することで、ユーザーの消費プロセスを把握したうえで、ユーザー自ら共有までしたくなるような仕組みを作り出すことが可能です。

AIDMAはもう古いと言われることもありますが、AIDMAに落とし込まれた消費プロセスをしっかりと理解しておくことで、AISASを最大限に活用することができます。また、AIDMAは歴史のあるフレームワークということで、AISAS以外のフレームワークでも概念が活用されてもいます。

<5W1H>
5W1Hは、小学校教育などでも取り入れられているため、みなさんも馴染みが深い言葉だと思います。実は5W1Hはフレームワークの一つで、文章の構成の方法として一般的には利用されますが、マーケティングにおいても活用することができます。

When:いつ
Where:どこで
Who:誰が
What:何を
Why:なぜ
How:どのように

自社のプロダクトを5W1Hに当てはめることで、「いつ、どこで、誰が、(自社プロダクト)を、なぜ、どのように利用する商品(サービス)」と言語化することが容易です。

フレームワークを活用してプロダクトを言語化しておくことで、顧客に対しても適切な表現でアプローチできるようになります。誰のどんな課題を解決するための商品・サービスなのかをしっかりと理解しておくことは、マーケティング戦略を実行するうえで非常に重要なポイントです。

<SWOT分析>
SWOT分析は、自社を取り巻く環境を内部環境と外部環境に分けて分析することで、自社の強みを活かしながら弱みを補強していき、迫り来る脅威を把握することが可能です。

Strength:強み
Weakness:弱み
Oppotunity:機会
Threat:脅威

強みと弱みは内部環境として、機会と脅威は外部環境として分類することで、自社でコントロール可能な領域と自社ではコントロールできない領域が明確になります。
なお、SWOT分析を活用する際には、それぞれを単体で見ていくのではなく、「強みがここだから脅威にはこう対応していこう」「弱みをカバーするために強みのここを伸ばしていこう」などのように、クロス分析をすることが重要となります。

フレームワークで情報を整理しただけで終わらず、そこからマーケティング戦略を策定することによって、フレームワーク本来の目的を達成することができます。

-まとめ

今回のnoteでは、マーケティング戦略を策定するうえで活用できるフレームワークを4つご紹介してきましたは、要点をまとめると以下のようになります。

・フレームワークを活用することでマーケティング戦略に客観的な視点を保つことができる
・洗練されたフレームワークを活用することで効率化できる
・フレームワークは目的と活用方法を理解しなければ有意義に活用できない
・目的に応じて適切なフレームワークを選択する必要がある

あくまでフレームワークの目的は、質の高い戦略をスピーディーにつくるための「手段」であり、目的に応じてフレームワークの見直し・実行・検証が重要です。
また、フレームワークの活用によって見えてきたマーケティング戦略が必ず正しいというわけではありませんので、手段に捉われる必要のない場面ではあえてフレームワークを活用しない選択肢もあります。

今回ご紹介したフレームワークをまずは活用していただき、必要と目的に応じて、フレームワークを使いこなせるようになってください。