ソーシャルセリング成功者に共通していることとは?
SNS経由で「年間数億円の受注」「有料ウェビナーに何百人も参加」など、強烈な成果を獲得している…といった事例を目にする機会が増えてきたのではないでしょうか?
よし、自分もSNSを強化して…
と思い立ったものの実践方法はわかりにくく挫折されている声もお聞きします。
SNSを活用してフォロワーを増やしたいわけではない…
営業・マーケティング成果につなげたい…
共感を集めてフォロワーを集める方法を知りたいわけではない…
と考えられているのではないでしょうか。
ソーシャルセリングの方法を正しく理解する
この記事では、ソーシャルセリングと言われる「SNSを収益につなげる方法と具体事例」を解説していきます。
CRO Hackでは、以前にソーシャルセリングの第一人者であるウィルゲートの吉岡さんにインタビューを行いました。
そこでの定義は下記の通りとなります。
具体的には下記3つの流れになります。
さて、皆さんが気になるのは、この理想の流れをどのように作るか?ですよね。
この記事では「SNSを収益につなげる方法」を成功者の実践事例を分解して解説していきます。
再現性ある方法を抽出していますので、ぜひご自身のSNS戦略に活かして頂ければと思います!
ソーシャルセリング成功者に共通すること
今回取り上げたいのはこのお二人です。
一人目が株式会社ウィルゲート 吉岡諒 氏
二人目が株式会社ベイジ 枌谷力 氏
SNSでファンを育てるだけでなく、ビジネス成果に繋げているお二人がどのような発信をしているのかを分析していくと、ある共通点が見えてきました。
発信カテゴリーは2つある
ポイント1. オリジナルノウハウ
「想起」を獲得するための「オリジナルノウハウ」の発信
ポイント2. 思想
「共感」を獲得するための「思想」の発信
この2カテゴリーをバランス良く発信をすることが、SNSで共感を集めるだけで終わらず、ビジネス成果に繋げるポイントだと考えています。
ポイント① 「想起」を獲得するための「オリジナルノウハウ」の発信
まずご紹介したいのは「オリジナルノウハウ」の発信です。
マーケティングにおいて受注を増やすために重要なのは「(第一)想起」の獲得です。
第一想起とは「○○が欲しい」と思った時に、一番最初に思い浮かぶモノやコトを指します。
「SNSにおいて、自社が属するジャンルでの専門的なノウハウを発信すること」です。
例えばウィルゲート吉岡氏は以下のような発信を通して、SEOの専門知識の発信からリード獲得までを実施しています。
枌谷氏は以下のような発信を通して「BtoBのWeb制作」「デザイン」などの専門ジャンルにおけるノウハウの発信をしています。
こういった発信が継続的に行われていると、
「SEOについて相談したい」
→ウィルゲートの吉岡さんがその辺り詳しそうだったな
「BtoB領域でのWeb制作を相談したい」
→ベイジの枌谷さんがその辺り詳しそうだったな
といったようにして想起してもらいやすくなります。検討の土台に乗り始めるということです。
さて、ソーシャル「セリング」として商談や受注に至るためには「そういえばあの人詳しそうだな」だけでは足りません。情報やノウハウがありふれている今は「詳しい」「成果が出せる」くらいの人や会社であれば、たくさんいるからです。
「想起」はしてもらっても、他にも同時に想起されている人がたくさんいるような状況ともいえます。
とすると、検討の土俵にあがったあとに商談や受注に至るには、「あの人のこと好きだな/信頼できそうだな/話してみたいな」と思ってもらうことも重要ではないでしょうか?
ではどうするべきか。
そこで重要なのが2つめの「「共感」を獲得するための「思想」の発信」です。
ポイント② 「共感」を獲得するための「思想」の発信
特にBtoBだと「会社を信頼して発注する」側面があるので、会社の裏側や思想、戦略をオープンにすることで、受注率が高まりやすくなると考えられます。そう考えると、特に代表取締役の発信に向きやすい発信内容です。(逆に、代表以外が会社の大きな戦略や思想を語るのは現実的に難しいことも多いですよね。)
代表取締役の枌谷氏が発信している内容がまさにこの内容です。
ベイジの2022年の抱負(経営メモ) | knowledge / baigie
一方で、BtoBでも実は「個人への信頼」は意外と強いと思います。その意味では個人への共感が重要です。「個人への信頼・共感」のための発信であれば、別に代表取締役である必要はありません。かつ、きちんと価値があるものです。
その意味で参考になるのが、専務取締役の吉岡氏の以下のような発信です。
「言いたいことを全部言う」 という覚悟 | INOUZTimes
吉岡氏の場合は、十分に会社の全体戦略を発信できる社内の立ち位置だと思いますが、こういった「個人の思い」「代表への思い」などは、自分の立場に関係なく発信ができ、読んでくれた人に共感を呼び起こせる可能性があります。
と、ここまでいくつか事例をご紹介してきました。次は自社で実際にソーシャルセリングを始めるには、何から始めればいいのかについてご紹介をします。
ソーシャルセリング成功への道筋
ここから、具体的に何からはじめるべきかをお伝えしていきます。
結論からお伝えすると、押さえておきたい行動パターンはこの3つです。
結論から述べると、まず最初は「方法論=オリジナルノウハウ」の発信がおすすめです。まず、前述の通りソーシャルセリングには「専門分野での第一想起」に入ることが必須となります。そのためには、自社のサービスが属する専門分野で認知獲得が重要です。その時に手っ取り早いのが自社のサービスに紐づく方法論コンテンツです。
行動パターン①:社内にあるオリジナルノウハウを発掘する
「でも、継続的にSNSでウケそうな方法論・オリジナルノウハウなんてない...」とおっしゃる方からの相談を多く受けます。
そういった方々におすすめしているのは、以下の「3つの資料」を活用すること。
これらの資料であれば、どれかしら会社にありますよね。なので、まずはこれら営業/登壇/社内資料をナレッジとして蓄積、整理をしてください。
そして、それを初めはTwitterで要約して発信するのがおすすめです。
「Twitterだけでいいの?」と思った方もいらっしゃるかもしれませんが、現時点では「まず始める」にはTwitterがおすすめです。その理由は拡散性の高さや即効性があるから、そして「140文字の制限」があるからです。
もちろん、あらゆるSNSを活用するに越したことはありません。ただ、他にも多くの業務がある中で、他のSNSは投稿に多くのリソースが割かれてしまいます。まずは発信に慣れるという意味でも、比較的手間の少ないTwitterから始めるのがおすすめです。
行動パターン②クレイジーコンテンツに昇華する
なお、最初は要約から始めても問題ありませんが、少しでも多くの方の記憶に残るためにも「クレイジーコンテンツ」が鍵になります。
クレイジーコンテンツとは、才流(サイル)栗原氏の定義を借りると「業界の基準を作ったり、業界の基準を塗り替えるレベルの本当に優れたコンテンツ」を指します。
ただし、栗原氏も記事内で指摘しているように、何が顧客に高く評価されるクレイジーコンテンツになるかは製作者側ではコントロールしきれません。なので、とにかく良質で「濃い」記事の継続的な発信が必要です。
行動パターン③コラボレーション発信強化
ここまできたら、他の人とコラボすることで相手の発信力を借りて自分の認知・好意度を高めていくことが有効になります。
例えば、さまざまなコラボウェビナーを開催したり、他の方のYoutubeや取材、対談コンテンツに出演する、本の共著をするなどです。
特定カテゴリーのノウハウ発信者として、誰と一緒に並ぶか?は非常に重要となります。
ウィルゲート吉岡氏、baigieの扮谷氏ともに、コラボレーションを有効活用していることがわかります。
baigie、才流、WACULの3社共同で公開した以下の記事はまさにクレイジーコンテンツ×コラボレーションにあたるといえるでしょう。
BtoBのサイト制作、運用において、重要な項目を180のチェックリストとワイヤーフレームを公開しています。
ソーシャルセリング実践ポイントまとめ
ここまで、ソーシャルセリング実践者の行っていることを分解してきました。
学びを一言でまとめると、
What(専門領域)× How(方法論)×Why(思想)
の3点セットで発信するということです。
具体的には、以下3点を押さえられるとソーシャルセリングの成功確率を高められると考えています。
方法論(オリジナルノウハウ)と自社の思想をバランス良く発信する
社内資源の掘り起こしとカジュアル発信から始める
クレイジーコンテンツへの昇華とコラボレーションによるリーチ拡大
ぜひSNSを収益につなげるヒントにして頂けましたら嬉しいです!
最後まで読んでくださりありがとうございました!