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爆速成長スタートアップのグロースの軌跡 RevComm編

こんにちは!CROHack編集長の大島です。

先日書いた「Go to Market戦略の作り方」がご好評を頂きまして、ありがとうございます。

先日より、急成長スタートアップ企業の経営者様をゲストに迎え、グロース(Go to Market)の軌跡について伺う「グロースの軌跡」セミナーを連載企画としてスタートいたしました。その記念すべき第一回ゲストとして「會田様にお話し伺いまして、今回はその内容をまとめました。

また、第2回のUPSIDERの宮城社長編も参加者募集中ですので、今回の記事内容にご興味を持っていただいた際はぜひご参加ください!

一兆円企業を目指すRevCommのグロース戦略を余すことなくお伺いさせていただきましたので、事業開発・グロースに関わられる方は必見です!

Go To Market(GTM)とは何か

GTMとは、商品/サービスがイノベーター顧客に受け入れられた後、「世の中に事業を普及させるための戦略策定と体制構築を行うフェーズ」を指します。このGTM期の戦い方で、ベンチャー・スタートアップ企業の勝負が決することが多いと言われています。 

それにも関わらず、GTMについては語られるメディアが少なく、ブラックボックスになっているのが実態です。

 本連載ではそのGTMに焦点を当てることで、事業成長を実現する企業を一社でも多く生み出していきたい想いからスタートしました。ぜひ皆様の事業グロースの参考にしていただければ幸いです。


リブ・コンサルティングから見たRevCommの「ここがすごい3選」

大島
まずは、弊社COO、本企画のグロース解説員の権田より、外部から見たRevCommさんの成長のポイントについてお話しさせていただければと思います。

権田
グロース解説員というものを初めて拝命しました(笑)。

気を取り直して、RevCommさんのすごいところを勝手ながら紹介させていただくと、1.手順がクリアであること2.カスタマードリブンよりもイシュードリブンを徹底していること3.起業家、事業家、経営者の両立が難しいといわれる中で曾田様はバランスよく兼ね備えていること。この3点だと思います。

まず1点目に関して。MiiTelは「誰の」課題に取り組むか、「何に」取り組むかが明確です。スタートアップは取り組むことが1手目2手目3手目がクリアであることが重要ですが、ふわっとさせてしまっていることが多い。大体こんな感じ、はあるけれど、定まりきってないことが多いです。

その点MiiTelは明確です。例えば、「誰の」はHRの領域に行きます、「何を」という点も、売上アップではなくコスト削減から行きます、と明確に決めて動いています。

2点目のイシュードリブンも、1点目に通じます。

「誰の」「何を」を考えると、「全ての人たち」とか、顧客を定めたとしても顧客の声に揺さぶられ「色々」やってしまう。

MiiTelでは、そこをぐっと抑え、本質的に何が大事か、をカスタマードリブンではなくイシュードリブンでやっているからこそ、変にぶれません。

SaaS、toBという文脈において、手順とイシュードリブンは欠かせません。

最後3点目について、通常、起業家(0→1)、事業家(1→10)、経営者(10→100)、は人それぞれの気質があり、兼ねることが難しいと言われています。それを見事にバランスよく兼ねているように見えます。今日のテーマは事業家についてが多いかもしれないですが、どの辺を意識されているのかも伺いたいですね。

 「1兆円企業を作るための演繹的な思考」とは

大島
では早速GTM初期からお伺いさせてください。GTM初期はどの程度まで見据えて目標設定をされていましたか。

曾田様
まず冒頭の過分なご評価、大変プレッシャーかかっております(笑)。
 
私は演繹的思考をするタイプなので、当時は一兆円企業を作るというゴールから逆算をしました。 演繹的思考というのは抽象から具体、マクロからミクロで考える思考です。
 
一兆円企業を作るという目標を立てた際に、一定の売上と粗利率があればPSRマルチプル(株価売上倍率)で20倍は付くと見立てました。となった時に狙うべきARR(年間経常利益)は500億円になります。それをMRRに分解すると41.7億円というのが決まり、当時の自社のARPU(1ユーザー当たりの平均売上金額)である1万3,000円で割ると、必要ユーザー数が約32万人と算出されます。
結果、どのタイミングで何社獲得する必要があるか、一社当たり社員数何人取れるといいかが、決まります。
 
このARPUを年率20%で伸ばしていくとこのタイミングで500億円行けるというのが見えるので、それをマイルストーンにします。
 
もちろんこれは絵餅ですが、そこから逆算したときに、この一年間で何社取らなきゃいけないといけないかが決まります。
ですからどの程度まで見据えて目標設定をしていたかという問いに対しては、1兆円企業を作るためのKGI/KPI設定をしていましたというのが回答になりますね。
 
大島
今のお話に多くのヒントがありました。因数分解をしていきながら、その数字どう実現をしていくのかという戦略を描いていったということですね。


権田
ARR500億円の段階で、既に海外マーケットへの展開まで描いていましたか?
 

曾田様
いいえ、日本市場だけで3.3兆円のTAMがあるのは見えてたので、日本のMiiTel事業単体で行けると思ってました。
 
海外のことやマルチプロダクトファクターを入れると不確定要素が多すぎて、「きつくなったらこっちに行けばいいや」みたいな言い訳ができそうだったのが嫌でした。「集中」が大事だと思います。言い訳を作らないこと。
 
私は上述した企業背景もあり、一つのマーケットで単体の事業でTAMは少なくとも1兆円ないと「それはやる意味あるのか」と思ってました。

権田
なるほど。登る山を先に決めたということですね。

曾田様
Y Combinatorのポール・グレアムが言っていた言葉で、僕の好きなのが「スモールフィッシング・ビックポンドとビックフィッシング・スモールポンドのどちらを選ぶかでいうと、圧倒的にスモールフィッシング・ビックポンドだ」です。「ポンドのサイズが1番大事なんだ」と。
 
彼のその後の言葉が辛辣ですが「だって経営者なんていくらでも変えられる。ただ市場は変えられない。」と続きます。いくら500円をピカピカに磨いてもクシャクシャの一万円札には勝てない。
 
キャピタルマーケットのトップティアの投資家と話をしていてもこの市場規模選定の重要性を痛感します。市場規模がキャップを決めてしまうので、キャップが小さい市場は後発になればなるほど厳しいです。
 

権田
孫さんも登る山が重要だとよく話されてますね。登る山を決めるまでが5合目であると。
お話をお伺いするとSaaSやtoBは、そういったリテラシー含めて事業家気質が必要なのだろうと思わせられますね。

曾田様
私もエンジェル投資をしますが、起業家と話す中で、この世の起業の仕方は演繹的か帰納的かの二種類に分けられますね。論理的に考えたら世の中こうなる、が演繹的思考で、目の前の課題を解決したい、が帰納的思考です。
 
これはどっちが良いとかはなく、情理と合理のトレードオフです。
演繹的にやる場合は、合理が担保されますが「そこに愛はあるか」という話にもなります。愛がなければ、戦略を立てたとしても、実行されません。途中で折れてしまったらおしまいです。
 
一方、帰納的思考では、熱く語ってくれるが、TAMは?戦略は?戦術は?と聞くと「いや、いけるんです!」と言うだけのケースはあります。
 
どちらが良いとかではない中でこれだけは言えるのですが、BtoBは、ロジックが伴ってないといけないし、ロジックが伴っていたらいける、ということです。
 
toCは、遊びがある世界なので、そうはいきません。TikTokでショートムービーが流行っていることを誰もロジカルに説明はできません。
 
ただtoBは、P/L、BS、CFの極大化をやるので、Pが伸びるか、Lが下がるかを言えたら、変な政治がなくても、個人的感情を抜きにすると100%売れます。これは100%そうです。

権田
Founder-Market-Fitという考え方があります。これは創業者がどれだけそのプロダクトに思い入れあるかということ。事業グロースにおいては結構重要です。
 
お話をお伺いすると、toBという点、マーケットサイズとグローバルにも展開できる領域という点で、すごく良いフィット感のものを選ばれたなと感じます。練りに練ったんでしょうね。 

曾田様
そうですね。領域選定も演繹的に思考した結果ですね。私は、プロフェッショナルサラリーマンにお勧めするなら、「起業するなら演繹的に」ということです。大企業の新規事業担当者の方は、とにかく演繹的に考えるのが得意なはずです。
 
おすすめしている具体的思考プロセスは、今後事業をやるうえでテクノロジーは確実に外せないので、「今後3年間で来る要素技術」と「日頃自分がペインに感じていること」のマトリクスを考えるというやり方です。
 
この思考の良いところは、日ごろ感じているペインという機能的なスパイスが入っていることです。なので愛も担保されつつ、ロジカルに事業ドメインを決められる方法だと考えます。そのマトリクスでドメインを見出して、それを経営戦略、戦術に落とし込めば良いです。

GTM初期に、「誰でも売れる仕組み」を作るコツはトークスクリプトを作らないこと?

大島
ありがとうございます。目標を決めた後、戦術に落とし込んでいくときに、どのように狙うべきセグメントを決めていかれましたか。 

曾田様
我々が最初にやっていたのが、マーケット規模が大きいところの狙い撃ちです。
 
MiiTelにとってマーケットが大きい業界、すなわち電話営業をしまくっている業界は、属人的かつ労働集約モデルの業界です。そうなると、従業員数が多いインダストリーかつ、マーケット規模が多いインダストリーに絞れてきます。具体的には、不動産、金融、保険、人材に絞れました。
 
そこからは実際にその業界の人にそれぞれヒアリングをしました。そのインタビューで気づいたことは、不動産・保険・金融は、利益率が高いので市場にあるシステムを使ってない、ということです。セールスフォースすらも使っておらずでした。SIerを雇い、オリジナルシステムを作っていたのです。MiiTelは、API統合するのが強みの一つなのに、そこが担保されないので、不動産は初期のターゲットではないと判断しました。
 
一方で、HRは年平均成長率が20%でありながら、自社でCRMは作らず、Salesforce使ってますという企業が多かったです。MiiTelはSalesforece連携を簡単にできるので、HRが最初ターゲットとしては良いと判断しました。
 
HRに絞った後は、例えば人材大手が使ってるんですよ、と言うと、他企業に容易に広げていけると考え、HRの中でもトップ企業からアプローチをかけます。

権田
もう上からかけていったんですね。
 
一度、RevCommのTheModelを曾田様に見せていただいたことがあります。
ARR1億円くらいの時でしたが、結構びっちり書かれていました。そこまで細かく書く人は少ないのではないでしょうか。あれは曾田様が書かれていたんですか? 

曾田様
はい、全部書いてましたね。
最初に営業スタッフを採用するときに、あえてITリテラシー低い人を採用しました。嘘みたいな話ですが、その人はGsuiteを知りませんでした。今時そんな人います?みたいな方です。その人を採用した理由は、だれでも売れる仕組みを作るためです。その人でも売れる仕組みが作れたら、一番最強の仕組みじゃないですか?誰でも売れる仕組みのはずです。となるとマニュアルは細かくするべきです。「このプロセスでは、うちのValue Propositionでいうとここなので、こういう内容で提案しましょう」をなるべく丁寧に言語化していきました。
 
ただ一つ、何を話すか、ということだけは細かく設定しませんでした。誰の、どんな課題を、どのように解決するか、というこの3点は箇条書きで明確にしましたが、トークスクリプトは一切書いてません。
 
箇条書きに記した3点の方程式さえ解けて実現できれば、新規事業は成り立つので、その解像度が高いことが重要です。この方程式さえきちんと押さえられていれば、あとはある程度の地頭がある人であれば、話すことはできます。
 
それをトークスクリプトにしてしまうと、こっちのほうが良いのではないかというゼロベースでの思考をしなくなります。ヒアリングもしない。変に出来上がったものを渡してしまうと頭を使わなくなるんです。それを避けるためにもトークスクリプトは作りませんでした。
 
大島
セグメントが決まり体制がある程度決まった中で、初期の顧客の開拓のチャネルはどこだったのでしょうか。
 
曾田様
ワードオブマウスですね。特に初期は顧客に紹介してもらうことが重要です。最初の初期カスタマーは、セールスフォースのインサイドセールス分科会で獲得していました。
 
当時、セールスフォースの分科会があり、毎回50社集まって、うちはISでこんなことをしてこんなうまくいきましたというナレッジシェアをする場です。なぜか分かりませんが、私はそこに転がり込んで、そこでひたすら、名刺交換をしていましたね。
 
「営業のブラックボックスに取り組んでいて」という話をすると、「え、それなんですか?興味があります!ぜひ使わせてほしいです!」という反応をたくさん頂けました。
 
その分科会に参加する方は、アーリーアダプターで、情報交換を積極的にする方々なので、口コミで広がっていきました。
 
権田
コミュニティというものにうまく入って、マーケセールスしたということですね
 
曾田様
そうですね。
ARR1億の時には、マーケ費用月5~10万でしたね。
 
権田・大島
驚異的ですね
 
曾田様
ARR3~5億円の時には、月100万とか200万とかでした。ARR10億の時にマーケ予算一気に増やしたときは、失敗をしましたね。
 
マーケコストは、予算を増やすと雑になるという話がありますが、権限移譲をすると、なおさらそうなります。私の恩師でもあるビジョナルの南さんも同じことを言っていました。マーケコストは増やすほど、ザルになるから、増やすべきではない。というお話です。上場SaaS含め色々な創業者に聞きましたが、使って月数千万前半、年間数億円までですね。ランチェスター戦略の強者になって、広域戦とか確率論の話になったときに、初めて広告宣伝費に二桁億使ってブランド認知を上げる、決済者の承認を得やすくするという話でしか予算をかける話にはならないです。
 
権田
全体のシェアではなく、その周辺の人が知っていて、話をしていたら良いということを意識されていたんですね。

不確実性の高い「今」の経営者に必要な経営指針

権田
ARR500億円というゴールを立てて終わってしまう人が多い中で、曾田様は2~3年の「山の登り方・道筋」の解像度が非常に高いですね。
 
曾田様
Jane.AIと地政学リスクの高まり、中央銀行の金利影響で、見るべき時間軸が相当短くなっていると感じます。僕も1年くらいしか見えないですし、それ以上みてもしょうがないでしょうとすら思います。もし仮に今僕がスクラッチで起業したら、5年も見ないです。
 
技術トレンドと、技術的に何が大事かは見ます。ただそれすらも、AGI(汎用人工知能)が来るかもしれないという前提に立つと、5年見ても仕方ないです。一応見にいくが、最悪のリスクを想定して、どうやるかを考えると思いますね。
 
権田
逆に言えば、曾田様は一年間とか半年で、どうやるかの解像度を徹底的に上げに行くんでしょうね。
 
曾田様
そうかもしれません。最近僕は、日本の公安の方の話を聞いてます。イランが入り込む蓋然性がどれだけあるかによってマクロ経済が大きく変わります。現時点でとりあえず半年後は大丈夫だと理解しています。
 
ただ半年後に大惨事になる可能性があるよねとなったときに、今のBSが大事なのかという議論になります。DeadとEquityのバランスをどうするかは難しいです。WACC(加重平均資本コスト)で考えるとDeadを引いたほうが良いが、台湾の新興リスクならびにイランの参戦の蓋然性を考えると、Equityを積んだほうが良いよねとなる。これは考えるとキリがないことなんですけどね。

権田
いきなり商社マンの曾田様が出ましたね。
 
曾田様
グローバルマーケットに対峙している以上考えるべきだと思います。「今のBSの姿はどうするべきなのか」という問いです。
 
起業家(0→1)の場合は、もう少しスコープを小さくしていくと思うので、どこまで見るか、という話はあると思います
 
大島
一般的には「ユニットエコノミクスが何倍だ」という話もある中で、曾田様はどう見立てて、どこを譲らなかったのかのでしょうか。
 
曾田様
私は完全にBS・CF経営なので、トップラインのパーセンテージだけ見ることはしてないです。投下資本に対して、どれだけリターンがあるのか見ます。
 
VCは、投下資本1に対して、ARRグロース(年間収益成長)1を求めますが、僕は投下資本1に対して、成長幅1.5が理想だと考えます。さらに言えば、トップラインではなく、GP(Gross Profit=粗利)1.5であることが理想です。そうするとキャピタルエフィシエントになりますね。
 
これはエクイティファイナンスが偉いとされる市場に対しての私からのアンチテーゼですね。Deadでレバレッジをかけてなんぼでしょうと思っています。2021年までは色々な投資家に批判されていましたけど、詰まるところ将来CF・DCFの話でしかないんですよね。


HorizontalSaaSになるためには、「Verticalに3業界」を攻める

大島
先ほどHRに狙いを定めたという話がありましたが、セグメント分けは業界特化でやられていたのでしょうか。
 
曾田様
そうですね。初期からずっとそうです。
 
HRは、上からかけていった結果、大手3社が顧客になっていただけました。あとはもう行けるでしょう、とメンバーにバトンを渡しました。次はSaaS企業にターゲットを絞りました。結果有名企業に顧客になって頂けましたので、同様にバトンパスします。あとは、不動産。ここも3社うまくいったので、後はいけるでしょうとバトンパス。
 
3個インダストリーカットのドメインがあると、立派なホリゾンタルになっています。なので、ホリゾンタルSaaSもバーティカルに、攻めるべきです。ファウンダーがある業界で3企業を見つけてくれば、そこのマーケットフィットはあるといえます。その上でそこでバーティカルに攻められてないのなら、型化ができてないだけです。その場合は、型化すればよいだけになります。
 
型化が3つできると、あとは最大公約数的な発想で型の共通項が見つけられるので、それが見つかると違う業界でも、共通項からすると「狙うべきはここじゃないか」が見つかります。そうするとファウンダーが自分で開拓しなくても開拓できるようになりますね。
 
権田
今の非常に重要で、穴を開けるということと、穴を開けた後に広げるのがエネルギーの使い方は全然違います。穴をあけるのを現場に任せると、資本効率が下がっていく。
 
曾田様は、どこに力点があるかという視点があることによって、穴をあけることは任せない。役割の使い分けをイメージされているのだろうなと思います。
 
曾田様
SaaStr.comを立ち上げたジェイソン・レムキンも同じ趣旨のことを言ってました。伸びているSaaS企業で、ARR10億までで、自分が売らないという創業者は見たことがないと。解像度が高いからこそ穴を開けていけると思います。そのモメンタムまで見られたら「あとはよろしく」と任せられる。
 
権田
日本のスタートアップ営業は社長がやっているケースが多いですが、その一つの業界で留まりがちです。通常はバーティカルで1つ開拓して留まってしまうというところを、どれくらい広げていく必要があるのか、という観点から客観的に評価して修正しているのが、曾田様のすごみですね。
 
曾田様
ドタ勘でいうと、ARR10億の時に、3つの業界での売上が5対3対2で、分解できると、きわめて美しいですね。


イーロンマスクの視座を踏まえて経営者に贈る言葉

大島
今後GTMをしていく方々に向けて、ここは重要だよということころがあればお願いします。
 
曾田様
これまでの話をちゃぶ台返しすることになるかもしれませんが、衝撃のエピソードがありました。
 
この間、アメリカに行った時に、サム・アルトマンとイーロン・マスクのどちらにも投資している人と話をしたんです。
 
その時、彼は、「武史はビックピクチャーだからいいね」と言ってくれましたが、「私のことはいいからイーロン・マスク、サム・アルトマンとの思考プロセスについて教えてください」と聞いたんです。すると「彼を突き動かしているのは、『もっとホモサピエンスは、太陽エネルギーで生きるべきである』」と。
 
これを聞いて、自分のちっぽけさに、驚愕をしました。
彼らは、銀河系で考えている。僕は地球規模。
みんなそう。ジェフも。稲盛さんも。
 
なので、スコープを広げまくろう、と伝えたい。
目の前の戦術戦略は大事だが、「スコープ広げようぜ。それ以上広がらないから。」ということは改めてお伝えしたいですね。
 
権田
スコープを広げられる人はたくさんいるが、曾田様の場合はその戦略や2~3年の道筋を立てやすい人だからなおさら次のスコープを広げるという話になるんだと思いますね。ありがとうございます。

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いかがでしたでしょうか。
今回のGTMセミナーは連載企画で、次回はUPSIDERの宮城社長編を開催します!


創業6年で35,000社の導入、継続率99%以上というとんでもない成長を果たし、直近ではベンチャーデットを立ち上げるなど注目を集めるその裏側に迫ります。

・「上場のための法人カード」として急成長を遂げた所から、今はどうマーケットを広げているのか
・法人カードからどのようにプロダクト展開を考えているのか
・グロースの過程の失敗談
などなど、普段表で話さない内容をお伺いしますので、今回の記事が参考になった方はぜひお申し込みください!