2ヵ月で15件の大手企業アポに成功した「顧問活用」の秘訣
こんにちは、CROHackで執筆を担当している大島(@crohack_oshima)です。
突然ですが皆様は「大手企業開拓(エンタープライズセールス)」に取り組んだことはありますでしょうか?(この記事は大手企業開拓に取り組まれている、取り組む予定がある方向けの記事となっています)
BtoB企業にとって、とても重要な大手企業開拓ですが、その重要性は理解されているものの、実際うまく開拓が進んでいる企業は多くないのが現状ではないでしょうか 。
多くの企業は、経営陣の知り合いからの紹介をもとにした開拓、テレアポやイベント参加といったアウトバウンドでの開拓などに取り組まれているかと思います。
ただ、紹介が尽きてしまったり、開拓に時間がかかりすぎてしまったりして、苦戦している企業が多いのも実情です。
今回、そんな難易度が高く、時間もかかる大手企業開拓において、短期間で高い成果を残すことができた「顧問活用」を中心に解説しています。
大手企業開拓に悩まれている方の為に、記事で解説しきれない細部はDL資料として用意しています。この記事と資料を読めば顧問活用ができるようになるよう詳細にまとめていますので、是非ご覧下さい。
-なぜ大手企業開拓が必要か
まずは、なぜ大手企業の開拓が重要なのかから簡単に説明をしたいと思います。大手企業は開拓難易度が高いですが、開拓できたときに、自社にもたらしてくれるメリットが非常に大きいです。
中でも特に大きなメリットはLTVが高いことです。大企業は事業規模が大きいため1社あたりの売上高も当然高くなります。
また、中小・ベンチャーに比べてチャーンレート(解約率)が低くなるという傾向(中小企業が年間30-50%チャーンするのに比べ大手企業は6-10%しかチャーンしない)もあり、一度開拓できると長期間大きな売上を自社にもたらし続けてくれることになります。
(顧客規模別のチャーンレート比較)
実際、中小企業のアカウント数が伸びても黒字化しないケースは多くあり、収益体質の改善に向けても、多くの企業にとって大手企業の開拓は必要となってくるのです。
(大手開拓のお役立ち資料より抜粋)
-大手企業開拓の方法
では、どのように大手企業を開拓していけば良いのでしょうか。一つは、大手営業が得意な社員を採用し、ABM(アカウントベースドマーケティング)型の組織を作ることだと思います。
前提として、大手企業向け営業では中小企業向け営業とは違うスキルが求められます。そのため、中小企業への営業で活躍していた人たちが大手企業への営業を始めた途端、活躍できなくなるという事象がよく発生します。以下に、大手企業と中小企業で求められるスキルや人物像の違いを図にしました。
図の通り、大手企業では農耕型営業人材と言われるような中長期的に関係性を築いていけるような人物が活躍します。また、開拓の際に口説く必要のあるキーマンが増えたり、コンペで競合企業と争うケースが増えたりすることから、よりIQの高い人材がフィットするという傾向もあります。
そういった大手企業開拓に適した人材を採用することがまず大事になります。そして、次にABMに基づき、ターゲット顧客を具体的に定義し個社ごとに攻略をしていくアプローチをとります。
■ABMとは
Account Based Marketing(アカウントベースドマーケティング)の略称で、アカウント(企業)にフォーカスしたマーケティングのことを指します。ABMではリード(人)ひとつひとつではなく、組織に注目してマーケティング戦略を練ります。
多くの場合は、アウトバウンドのアプローチ(テレアポやイベント参加など)から、大手企業の社員と繋がり、そこから社内のキーマンたちを攻略し、最終的に意思決定権者まで上申してもらうことを狙っていきます。
これを「ボトムアップアプローチ」と呼びます。
このボトムアップアプローチをする際には、ターゲット企業の社内の人脈図を描き、その企業内で自社の味方になってくれる「モビライザー」を特定し、開拓していくことがポイントとなります。
■モビライザーとは
購買決定に関与する平均5.4人のうち最もフォーカスすべき人物であり、組織を動かす(モビライズする)役割を果たしている人物を指す。
多くの営業は、モビライザーを特定せずに一人ずつ開拓をしていくので、「Aさんから導入意向を獲得したがそこから話が進まない」などということがよく起きてしまいます。
しかしそうではなくモビライザーを特定して、その方にまず味方になってもらうことが重要で、そうすることで大手企業の開拓は一気に進むこととなります。そんな重要なモビライザーは下記の手順で特定することが可能です。
(モビライザー適性診断)
モビライザーを特定して大手企業を開拓していく話は、まだまだ奥が深いのですが、長くなるため、今回は割愛をさせて頂きます。『隠れたキーマンを探せ!』という本に詳しく書かれているので、よろしければそちらをご確認下さい。
今説明をしたボトムアップアプローチが大手企業開拓の王道戦略となります。中長期的に事業成長をしていくにあたり、必ず必要な戦略ですのでぜひ取り組んでみて下さい。
ただ、短期間で高い次元での成長が求められるベンチャー企業では、この組織構築と営業開拓が成長の時間軸に合わないことがあります。
そんなときに、同時に打つ施策としておすすめしたいのが「顧問活用」になります。
-顧問活用は大手企業開拓の特効薬である
ここでいう顧問活用とは、サーキュレーションやi-common(パーソルキャリア)、マイナビ顧問などの顧問紹介会社から、営業顧問を紹介してもらい活用することを指しています。
営業顧問には、元々大企業で役員や部長を務めていた方や、大企業相手に仕事をしていた格付会社の方などが登録されていて、彼らの人脈を活用することができます。
顧問登録者イメージ(大手開拓のお役立ち資料より抜粋)
顧問活用をするメリットは大きく分けて2つあります。
1つ目は、「今まで出会うことができなかった、企業の役員クラスとの接触の機会を獲得できること」、2つ目は、「非常に短期間で決裁権者にアプローチできること」です。
大手企業になると、ボトムアップアプローチではどうしても開拓することが難しいケースがあります。仮に取っ掛かりを作れても、課長レベルとまでは接点を持てているが、意思決定者である役員まではなかなか接点を持ち切ることができないといったことも珍しくありません。
それが顧問活用では、狙った企業の狙った役職に直接接触できる顧問に依頼し、アプローチすることになるため、今まで風穴を空けることができなかった企業の役員にも、直接アプローチするチャンスが生まれるのです。
また、ボトムアップアプローチでは、一般的に課長レイヤー以下から徐々に開拓をしていくので、意思決定者である部長や役員、社長にたどり着くのに非常に時間がかかってしまいます。
意思決定者にたどり着くのに1年かかるのはよくあることで、3~5年経ってもたどり着けないということも起こります。
一方で顧問活用では意思決定者と人脈がある営業顧問から直接その人を紹介してもらえるので、本当にすぐ接触できます。このスピード感がもう一つの魅力です。
実際に弊社がご支援で顧問活用を行った事例で、2ヵ月で15件の大手企業のアポイントの取得に成功し、そのうち8社で意思決定責任者(決裁権者 )にアプローチできたというものもあります。
今までボトムアップで5年かけてもたどり着けなかった担当役員を直接紹介してもらえたり、大手小売企業の創業者を紹介してもらい、そこから担当役員を繋いでもらえたこともありました。
実際、こちらの事例では、たった2ヵ月という短期間で1億円以上の売上獲得の提案機会を獲得できています。
-顧問活用は要所を抑えないとことごとく失敗する
しかし、顧問活用は非常に魅力的である一方、失敗が起きやすい施策だとも言われています。実際、活用方法を少し間違えるとアポイントを創出できない顧問に対し、半年間もお金を払い続けるといった事態に陥ってしまいます。
これは本当によく聞く話で、半年間で数百万円を無駄にしている企業も沢山います。
よくある失敗例としては、「自社に不利な条件で顧問会社と契約をしてしまう」、「顧問を採用したけれどアポイントの質が低く商談まで繋がらない」、「顧問が全然活動してくれない」などがあります。
こういった失敗を起こさないためには、顧問活用のポイントを抑えなければなりません。
そのポイントの1つ目は顧問会社との契約の際の条件交渉を徹底すること、2つ目は顧問を選定する際に軸を設けること、3つ目は顧問を徹底的にマネジメントすることです。
まず、1つ目の「顧問会社との契約の際に条件交渉を徹底すること」についてです。顧問会社と契約交渉をする際に、はじめての契約でその顧問が活躍してくれるか分からないにも関わらずかかわらず、長期契約を結ぶ企業さんがいますが、それは大きなリスクです。
リスクを極力下げる為にも最初は短期間での契約を交渉するか、成果が出なかった際の契約解除要件を設定するようにしましょう。また、顧問各社によっては「アポに対する成果報酬」で対応している場合もあるので、それらが可能かを確認することも重要です。
ポイントの2つ目は、「顧問を選定する際に軸を設けること」です。多くの方は感覚で顧問を選定するのですが、それでは多くの場合失敗に終わります。理由は明確で、多くの方は50~60代の大手企業出身者を見極めた経験など無いからです。
なのでここで重要になってくるのは、明確な軸を持つことです。オススメの軸は、「ターゲット先とどれだけ接点を持っているか」「自社のサービスにどれだけ共感してくれているか」「過去に顧問活動で成果をどれだけ残しているか」となりますのでよろしければご参考になさって下さい。
最後、3つ目のポイントは、「顧問を徹底的にマネジメントすること」です。2つ目のポイントで話した通り、顧問の選定ミスにより失敗することは多いのですが、それと同じくらい失敗の要因となるのが顧問のマネジメント不足です。正しくマネジメントすれば活躍してくれる顧問も、マネジメント方法を間違えると全然活動をしてくれなくなるのです。
顧問を採用した後、日々の活動は顧問任せになってしまうと、かなり失敗リスクは高まります。顧問の方と頻繁にコミュニケーションを取り、活動上の課題が出てきた際は解決のサポートをして、共に活動をすることで成果は最大化します。
以上、顧問活用のポイントを3点お伝えしましたが、正直文章ではまだまだお伝えしきれていないポイントがございます。そこで、より皆様の理解が深まりるように顧問活用を成功に導くための、顧問活用完全マニュアルを作成いたしました。
顧問活用のイロハから、具体的な失敗事例、成功させるためのポイントなどを詳細に記載しておりますので、ぜひダウンロードしてご活用下さい。
こちらの記事や資料が大手企業開拓の一助になれば嬉しいです。大手開拓の体制構築とともに「顧問活用」を実施して、企業成長を更に加速させていただければと思います。
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