事業開発のフレームワーク-他社の事業開発事例はこうやってトレースできる!
2021年明けましておめでとうございます。
CRO Hackの酒井です。
昨年にゼロから企画した日本初の整体関連新規事業が1月1日から法人化してサービス提供を開始しました。めでたいっ!!今年もどんどん新規事業を生み出していきます!
あらためて、本年もよろしくお願いいたします!
さて、昨年12月の初旬に、このようなイベントを開催しました。
【CROHack特別企画 with マーケティングトレース】
マーケティング視点が活きる事業開発ワークショップ
一般の方をお呼びし、3時間という長めの時間で事業開発ワークショップを行うというリブ・コンサルティング初の試みだったのですが、有難いことに11社13名の方々にご参加いただき、皆さんといっしょに事業開発について考えを深め合うことができました。
実は、このワークショップ形式のイベント、第2回の開催が決まりまして、次回は私の方で講師をさせていただきます。(新規事業開発に興味の沸いた方はぜひぜひワークショップへのご参加お待ちしております!)
本日は、イベントの内容を少し公開ということで「『事業開発』における2つの考え方」をテーマに記事を書こうと思います。
スタートアップやベンチャー企業の経営層はもちろん、大手企業で事業開発に取り組んでいる方、既存事業からの変革を目指しているリーダー層にぜひ読んで頂きたい内容となっております。
-新規事業開発とは何をすることなのか?
「新規事業開発と聞いて何をすることを思い浮かべますか?」
これは我々が新規事業開発をテーマとしたイベントやセミナーでいつも問いかけている質問です。
いまこの記事を読んでいるあなたは何を想像したでしょうか?
せっかくなのでちょっとだけ考えてみてください。
よくある回答としては、
・新たなビジネスアイデアの発明
・とにかくアイデア出し
・新技術の開発
などが出ます。
全部正しいです。
どれひとつ間違っていません。
しかし、これらをできる人はほぼいないのが現実です。
当然なのですが、新たなビジネスモデルを発明できる人なんてほぼ存在していません。
したがって、上記の回答では、本当に新規事業が生むことはなかなか難しいと言わざるを得ません。
ここで、我々が考えている新規事業開発の考え方をお伝えします。
それは「まだ解決されていない事業機会を発見すること」です。
この “事業機会を発見する” という考え方はとても重要で、事業機会を見つけることなく商品化を進めた結果、世に出したら全く反響がなかった商品や、多額のマーケティング予算を使って広告を打ちまくったのに全然売れないという商品は上げたらキリがありません。
さて、ではどうすれば “事業機会を発見する” ことができるのか。
我々が実際に普段の業務に活用している方法を後程ご紹介します。
-新規事業開発にもフレームワークは存在する
皆さんは、ワークショップ形式のイベントに参加することの良い点は何だと考えますか?
私は短時間でフレームワークという武器を自分のものにできることだと思います。
イベントの開催場所がオンラインに移って1年が経とうとしていますが、オンラインイベントの性質上チャットの投稿はできるものの、その場で何かを “身に付ける” というところまでできるものは多くないかと思います。
フレームワークとは、ある程度決まった考え方をすることによって、思考の効率を上げるための型のようなものです。有名どころだと、「3C」「4P」「SWOT」分析などがありますね。フレームワークの上でしか物事を考えられなくなってしまうとよくないですが、基本形としてフレームワークを使える方が思考のスピードもクオリティも全然違ってきます。
ここで、鋭い方は既にお気づきかと思いますが、実は新規事業開発にもフレームワークが存在します。というか、我々が普段のコンサルティング業務に使用しているリブ・コンサルティング独自の新規事業開発フレームワークがあります。
それが、「事業機会の発見フレームワーク」です。
シンプルに3ステップで事業機会の発見へと思考を導いてくれます。
① 自社が解決すべき課題は何か?
② 課題が解決されていない理由はなぜか?
③ 機会実現のための仮説と成立要件は何か?
実際にこの3ステップで新規事業を生み出すための事業機会をどんどん発見していってほしいのですが、ワークショップイベントでは、テーマとして題材企業を準備し各自で実際に考え、発表&ディスカッションをして頂きました。
簡単に考えるステップについてご説明します。
① 自社が解決すべき課題は何か?
まず、対象企業が解決すべき世の中の「課題」について考えます。
課題とはそのまま「事業機会」になる可能性があります。
ここで対象企業の企業理念や運営事業と照らし合わせてあまりにもかけ離れているものは対象外となります。あくまで「『自社が』解決すべき課題」であり、本当に新規事業を生み出していく際にはこの観点が非常に重要です。
② 課題が解決されていない理由はなぜか?
課題が解決されていない理由については法規制、社会情勢、文化、技術面など様々な理由が考えられます。ここでポイントとなるのは、課題が解決されていない理由を探しながら、本当にどうやっても解決できないのか?何かしら工夫をすれば解決できるのではないか?と考えていくことです。
もし解決することができると、事業化した場合、それはそのまま他社の参入障壁となり自社の強みとなっていくでしょう。
③ 機会実現のための仮説と成立要件は何か?
上に書いたことと被りますが、自社が解決できる課題は事業機会となり得ます。そして、ここで発見した事業機会は、事業、もしくは事業を構成するパーツとして成立するものなのか考えます。
ポイントは、どうすれば事業として成り立つものなのか成立要件をセットで考えておくことです。
昨年12月のワークショップイベントでは、題材としてミクシィを取り上げさせていただきました。SNSのmixiを運営していたミクシィがスマホゲームの「モンスターストライク」をヒットさせることができたのはなぜかフレームワークに沿って考えようというものです。
-おわりに
「『事業開発』における2つの考え方」についていかがだったでしょうか。
一見すると簡単そうに見えますが、しっかりと自分で考えてみると難しく投げ出したくなるものなので、ぜひこの機会に一度ご自身でも取り組んでみてください。
参加者の方からの感想にもありましたが、自社が解決すべき課題の考え方は本当に人それぞれ違います。そして、課題を見つけ、事業機会に昇華させていく「事業機会の発見方法」は新規事業開発に関わる方々には必須のスキルです。
事業開発をテーマに、フレームワークを自分にインストールしながら様々な人と語り合う時間に関心の沸いた方、ぜひ第2回へのご参加お待ちしております。
開催日は2月4日(木)
時間は、18:30~19:00で事業開発についての話をさせていただき19:00~21:00の2時間でワークショップを行う形式の2部構成 になります。
ワークショップのみのご参加も大歓迎 です!(TwitterでDMいただければ参加 登録URLを直接 ご案内させていただきます)
【CROHack特別企画】
マーケティング視点が活きる事業開発ワークショップ #2
日 時:2021年2月4日(木)
時 間:第1部 18:30~19:00(講義形式)
第2部 19:00~21:00(ワークショップ形式)
※第2部のみの参加も可
▶お申込みはこちらから! http://bit.ly/3p62LAc
特に、スタートアップやベンチャー企業の経営層はもちろん、大手企業で事業開発に取り組んでいる方、既存事業からの変革を目指しているリーダー層の方々は、得るものがあるはずです!ご参加お待ちしています!
■この記事を書いたひと
酒井 芳樹(さかい よしき)
大手銀行、大手総合広告代理店、ITスタートアップ起業を経てリブ・コンサルティングへ。多様な経験を活かした事業開発支援を得意とする。