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マーケティング視点から見る事業開発

6/3にマーケティング視点が活きる事業開発ワークショップが開催されました。

今回は株式会社プルーセルでインターン中の私、杉友が参加させていただきましたので、実際に体験した感想を記事にさせていただきます。

株式会社プルーセルは株式会社リブ・コンサルティングが、「スタートアップにおける営業人材に対する課題をより早く解決し、社会的インパクトを与える会社への成長を、より早く、より確実に実現する」ことを目的に2021年1月に設立した営業代行会社です。私はインサイドセールスやマーケティングリサーチ業務を行っています。

大学での専攻は農業であり、マーケティングの知識も事業開発の知識もない私がついていけるのかな…と正直参加前は少し不安でした。しかし終わってみるとあっという間で、多くの学びがあり、心から参加してよかった!と感じました。

セミナーに興味はあるけど…と躊躇している方にも、ぜひ参考にしていただければと思います。

-今回のセミナーについて

今回のセミナーは新規事業開発のプロの酒井さんを講師、マーケティングのスペシャリスト ブランディングテクノロジー株式会社執行役員兼マーケティングトレース主宰の黒澤さんをゲストにお招きして行われました。

講師紹介_酒井芳樹

講師紹介_黒澤友貴

セミナーの流れは以下のようになります。
今回は主に第1部の内容紹介と第3部の感想について書いていきます。

アジェンダ

-新規事業開発とは?

まず初めに新規事業開発についてと、それぞれの段階ですべきことの説明がありました。
新規事業開発には以下のように大きく分けて3つのフェーズがあります。

事業開発の3つのフェーズ

今回はこの3つのフェーズのうち、創業フェーズに焦点を当てた内容になっていました。
上記に書いてあるように、創業フェーズで行うことは

解決すべき市場課題の特定
初期ビジネスモデルの仮説構築

の主に2つです。

つまり

・ 何が課題として存在しているか?
・ どのように解決すればいいのか?

ということです。

では解決すべき市場課題はどのようにして見つけ、そこからどのように事業機会につなげればいいのでしょうか?

我々がぱっと思いつくような市場課題の多くは、解決されずに残っているそれなりの理由がある場合が多々あるそうです。ただやみくもに考えているだけでは、なかなか素晴らしいアイデアは出てこないということですね。

素晴らしいアイデアを出すうえでポイントとなるのが新規事業の構造を理解した上で、自ら動いてリアルな市場課題を探索しにいくことです。

-新規事業の構造と事業開発

新規事業は図のような構造をしています。
市場課題と自社アセットを掛け合わせることでソリューションを導く。この一連の流れを通して、事業機会を創出することができます。

ではそれぞれについて何をすればいいのでしょうか?

新規事業の構造

市場課題
市場課題はただ考えているだけでは、なかなか見つけられません。
ただ考えるのではなく動いて見つけることが大切です。

また、「どういった領域で事業を行いたいか」など、自社における探索のルールを事前に定めておくことが市場課題発見のコツとのことでした。

自社アセット
自社が何を持っているかの棚卸をして、それを様々な軸で切って最小単位にしていきます(分解)。この最小単位に分解されたアセットをバリューカプセルと呼びます。このバリューカプセルを組み合わせることで、見慣れたはずの自社アセットが全く別のものに変身します。

難易度が高そうに思える異業種への参入も、この考え方を使うとうまく参入の糸口を見つけられることがあるそうです。

ソリューション
さて、市場課題と自社アセットが明確になったところで、両者の組み合わせからソリューションを検討します。現状、課題が明確で、かつ自社ができることが何かがはっきり分かった状態です。
この状態になってから、ソリューションを考えるという流れが非常に重要とのことでした。つまりソリューションありきで考えない、ということですね。

ソリューションだけで考えていると見たことのあるものの丸パクリになってしまったり、ソリューション先行型で顧客を考えることが抜け落ちてしまう可能性が高いからです。これを言われたとき、私は正直ドキッとしました。

実際に私自身がセミナーを聞きながら、こんなソリューションがあったら良さそうだなと考えてしまっていたからです。

“こんな問題がある”×”自社はこれができる”⇒”こんな解決法があるのでは?”

という思考回路を徹底することが大切だということですね。

これらの精度を上げるために役に立つのが、次に出てくるフレームワークです。

-フレームワークを用いたケーススタディ

フレームワーク_市場課題を事業機会に変える

上記のフレームワークを使い良品計画を例に学んだ後、実際にパタゴニアの事例をもとにケーススタディを行いました。

パタゴニアの事例

パタゴニアの事例ではまず個人ワークを30分間行った後、1チーム4人ほどに分かれてグループワークを行いました。考えるのに必要な知識をすべて学んでからの実戦だったので、知識ゼロからのスタートだったにもかかわらず、問題なく取り組むことができました。

一人で勉強するのと大きく異なると感じたのが、理解の質の高さです。ただ本を読んで勉強しているだけではインプット偏重になりがちです。これまでは、たとえ本の中にフレームワークが載っていたとしても少し考えてそのまま読み進めてしまうことがほとんどでした。

その点、今回の場合だと30分後には自分の考えた結果を発表しなくてはいけない、という程良いプレッシャーがあったため、かなり集中して考えることができました。学んですぐのアウトプットだったため、最初に学んだ内容がより深く理解できました。

また、チーム全員がそれぞれ異なる視点から発表していたことも大いに勉強になりました。

-まとめ

最初2時間と聞いたときは、平日夜だったこともあり正直集中力がもつかな…なんて心配も少ししていたのですが、終わってみると本当にあっという間でした。

新規事業開発やマーケティングなどに興味はあるけど忙しくてなかなか時間が取れない、という方にこそおすすめしたいと思いました。今回の記事を通してCRO Hackに少しでも興味を持っていただけたなら幸いです。

次回は8月19日に予定されています。皆さんの参加をお待ちしています。

最前線の現場情報をお届け!事業開発ワークショップ #8