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キーエンスの真の強さは裏側にある

みなさま、はじめまして。CRO Hackの萩原です。

今回は、私が以前に働いていたキーエンスから学びたい高収益体質の裏側について書いていきます。

キーエンスは、平均年収が高い企業として有名ですね。

2020年6月の有価証券報告書を確認すると、平均年収は1839万円とあります。

さらに、財務数字を確認すると、2021年3月期の売上高は513(十億)円、営業利益率は51.4%と脅威的な数字です。

キーエンスの脅威的な利益体質を支えているものは何か?

キーエンスが非常に優れた企業であることは有名な話で、最近では、YouTubeやnoteなどでもキーエンスのことが紹介されはじめています。

多くのコンテンツでは、下記のような特徴が紹介されています。

・直販体制とコンサルティング営業力
・顧客のニーズカードを収集して商品開発に活かす
・粗利80%以上でないと商品化、事業化されない

ここで考えてみましょう。

コンサルティング営業や、ニーズカード収集といった仕組みを導入すればキーエンスのようになれるのでしょうか?

答えはNoです。

キーエンスから学ぶべきことは、
「何をやっているかではなく」ではなく
「どんな仕組みをつくっているか」
です。

具体的に注目するべき点としては、
①評価制度
②組織体制/文化

この2つを理解し、学ぶことが重要だと考えています。

今回は、キーエンスの裏側にある評価制度や組織文化を読み解き、収益性の高いビジネスをつくるヒントをお伝えしていきます。

ポイント①評価制度に「情報収集」が組み込まれている

営業時間の30~40%はデータ入力、上司へのレビューに時間が使われる

このエピソードを話をすると驚かれることが多いです。

人や部署によってバラつきはあるものの、情報収集と共有はキーエンス内で重要視されていて、その行動は徹底されています。

この行動の裏側にあるのが評価制度です。

キーエンスの評価制度を他社と比較した時に、「情報に対する評価」ウェイトが高いことが特徴です。

詳細をご説明すると、キーエンス内の評価は、「成果評価」と「行動評価」の2つに分かれており、比率は50%・50%が基本となっていました。

成果だけではなく、行動評価が重視されていることがポイントです。

キーエンスの営業は、売上数字をひたすら追っているのではないか・・と思われることがありますが、そんなことはありません。

また、行動評価は、商談行動と情報収集行動の2つに分かれます。

情報収集行動の評価項目が明確にある

情報収集行動の評価は、下記項目があります。

情報収集行動の評価項目
・ニーズ調査
・海外連携
・競合調査
・事例(ナレッジ共有)

キーエンスでは、組織にとって価値ある情報収集をしていない人は評価されない仕組みになっているのです。

キーエンスでは「付加価値を生む」ことが常に求められますが、付加価値は「良質な情報インプット」からしか生まれません。
そのため、良質な情報インプットをした人を評価する仕組みに落ちています。

皆さんの組織では、情報共有を"推奨のみ"となっていないでしょうか?

キーエンスには、情報収集の重要性が組織に根付いており、その根底には「情報収集を評価する制度」があるわけです。

情報収集が評価制度に落ちているため、全員が評価されるために行動します。

まとめます。

高収益企業をつくるポイント①
情報収集行動を評価制度に落とし込む

ポイント②データベースを進化させることにこだわる

キーエンスでは、収集した情報はデータベースに蓄積され続けています。

組織図と、データベースの位置付けを図解するとこのようなイメージです。

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キーエンスは超合理的な会社です。常に、データをもとにした合理的な判断をします。

キーエンスの競争力は、裏側にデータベースが更新され続ける仕組みに支えられているのは有名な話ですが、皆さん気になるのは・・・

どうやってデータベースを更新し続けることができるのか?

ではないでしょうか?

・代理店を通さず直販の仕組みがある
・情報収集行動を評価する仕組みがある
などは理解できても、これだけで成り立つのかと疑問に思われる方も多いはずです。

注目したいのは、顧客の声を集める「テレマ部隊」の存在です。

テレマ部隊は外部業者が担っており、販促部門によって管理されています。

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何をやっているのか?

・顧客に電話をかけ、顧客の状況やニーズをヒアリングする
・顧客の情報収集だけではなく、営業の行動管理をする(本当に訪問したのか、何を伝えたのかなど)
などを担っています。

第三者も活用しながらデータを収集する仕組みを作るほどに、データを重要視していることがポイントです。

高収益企業をつくるポイント②
営業だけに頼らず、組織全体で顧客データベースを進化させ続ける仕組みをつくる

データをもとに合理的な判断をする組織文化づくりが鍵

データ分析の重要性は様々なところで語られますが、重要なのは

組織体制や文化にデータ収集・活用を浸透させること

であることはキーエンスから学ぶべきポイントだと考えています。

キーエンスは合理主義が貫かれていることが有名ですが、合理主義の裏側にはデータの力を信じ、組織全体がデータをもとに行動し続ける仕組みがあります。

・データベースを進化させない人は評価されない。
・データをもとに付加価値を生み出さない人は評価されない。

組織全員が、データを収集して、共有する活用することが自然に行われていて、この当たり前のレベルが異常に高いことがキーエンスの高収益を支えています。

まとめ:キーエンスから学ぶ高収益企業をつくるためのヒント
①情報収集を評価制度に落とし込む
②営業だけに頼らず、組織全体で顧客データベースを進化させ続ける仕組みをつくる
③データ(事実)から顧客が求めていることを理解し、商品開発、営業プロセス設計をする

表面的に真似るのではなく、裏側にある仕組みを学び、高収益企業をつくるヒントにして頂けましたら幸いです。


最後まで読んでくださり、ありがとうございました。

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